遺産が不動産の場合、遺産分割をする方法にはどのようなものがありますか。

次のような方法があります。
① 現物分割
 これが原則で、1つの不動産を分筆して分けたり、不動産が数個ある場合は、どの不動産をどの相続人が取得するということを決めて分けます。

② 代償分割
 現物分割が難しい場合、相続人の誰かが不動産を取得し、他の相続人に対して代償金を払うことによって分けます。

③ 換価分割
 これも現物分割が難しい場合ですが、不動産を売却し、売却代金を相続分にしたがって分けます。相続人間の合意によって売却できればよいのですが、それができないときは、審判の手続の中で、競売によって不動産を売却し、その売却代金を分けることになります。

④ 共有
 これは例外的な場合ですが、①②が難しく、また、相続人間の合意によって不動産を売却することもできず、さらに、競売によって売却すると安くなってしまうので避けたいというような場合に、相続人間の合意によって、不動産を相続人の共有にしておくものです。