被相続人のために貢献した相続人には、寄与分が認められ相続分が多くなるとのことですが、寄与分とはどのようなことをいうのですか。

寄与分とは、共同相続人中に、被相続人の事業に関する労務の提供、財産上の給付、被相続人の療養看護、その他の方法により、被相続人の財産の維持または増加について、特別の寄与をした者がある場合に、本来の法定相続分を超えて、その相続人が遺産を多く取得することを認める制度を言います。

寄与分が認められるためには、相続人が被相続人に対して、「特別の寄与」をしたことが必要であり、通常の扶養義務を尽くした程度では、寄与分は認められないことに注意する必要があります。

寄与分がある場合の各相続人の相続分は、相続開始時に存在する被相続人の遺産から、寄与した相続人の寄与分を引き、残りの遺産を、共同相続人の相続割合で割って算定します。寄与した相続人については、このようにして算定した額に、寄与分を足すことによって算定します。

たとえば、被相続人である夫が死亡し、妻(相続分2分の1)と2人の子A、B(相続分4分の1づつ)が残されたとします。被相続人の死亡時の遺産が1億円、子Aの寄与分が2割(2000万円)であるとすると、各人の相続分は、下記の図のように、妻4000万円、子A4000万円、子B2000万円となります。

 ■ 妻 [1億円-2000万円(寄与分)]÷2=4000万円
 ■ 子A[1億円-2000万円(寄与分)]÷4+2000万円(寄与分)=4000万円
 ■ 子B[1億円-2000万円(寄与分)]÷4=2000万円

寄与分は認められないことも多いですが、認められた場合でも、20%以下の事案が多いようです。